イスラエルの国

申命記全編をとおして、アブラハムに約束された地であるカナンに到着した とき、皆がどのように生きるべきかについて、神は民に詳細な指示を与えられました。その指示には、どのような政府を組織すべきかということも含まれていました。まず、民は一連の士師によって管理されることになります(士師記)。 それから、申命記第17章第14節から第15節で、神はイスラエルの人々に対して、王は民を支配するものであるが、神によって特別に選ばれた(聖別された)王だけがそれを行う、と語られます。

イスラエルの最初の王であるサウルは神に任命されましたが、彼は最終的に神に従わず信仰が大きく欠けていました。そのため、神がサウルの系列でイスラエルの支配を続けられることはありませんでした(サウルの息子は王位を継承しませんでした)。

本書の冒頭、聖書の紹介コーナーで見たように、さまざまな書がその書物のタイプ(ジャンル)別にグループ分けされています。創世記からルツ記までの最初の8冊は、初期の歴史的な出来事を時系列(それらが起こった順番) で物語っています。イスラエルの国の物語は、旧約聖書の多くの書で語られていますが、時系列的ではありません。誰にいつ何が起こったのかをよりよく理解するためには、出来事がいつ展開され、その物語が旧約聖書のどこで見つかるかについての年表が載っている参考書を見つけると役に立ちます。以下は、イスラエルを支配した王およびその王の物語が旧約聖書のどこに書かれているかを記したごく簡単な表です。

おおよその日付
王の名前
旧約聖書の書
紀元前1050年
サウル
サムエル記上、歴代誌上
紀元前1010年
ダビデ
サムエル記下、歴代誌上
(詩編大部分が書かれた)
紀元前970年
ソロモン
列王記上、歴代誌下
(雅歌、伝道者の書、箴言)
紀元前925年~紀元前722年
イスラエルは2つの王国に分裂 –
列王記上、列王記下 歴代誌下
二つの王国に
(スプルーシュ)
両方にとって多くの王

ダビデ王

イスラエルの次期国王、そしておそらく最も偉大な王になる男は、到底ありそうもない出自でした。ダビデはベツレヘム(聞き覚えのある地名ですね?)と呼ばれるかなり人里離れた町に住んでいた男の末の息子(いつものように長男ではありません)でした。イエスが生まれたのは、ダビデの家系(彼の子孫)からだったのです!

イスラエルの次期国王、そしておそらく最も偉大な王になる男は、到底ありそうもない出自でした。ダビデはベツレヘム(聞き覚えのある地名ですね?)と呼ばれるかなり人里離れた町に住んでいた男の末の息子(いつものように長男ではありません)でした。イエスが生まれたのは、ダビデの家系(彼の子孫)からだったのです!

不従順な国

ダビデの息子ソロモンが王位を継承しました。ソロモンは非常に学識があり賢いことで知られています。彼はまた、イスラエルを率いて、父ダビデが最初に考案した壮大な神殿の建設を完了した王でもあります。ソロモンは、旧約聖書の中の少なくとも2つの書の著者であると考えられています: 雅歌(愛の詩!)そして伝道者の書です 。

思い出してください。彼の民に対する神の第一の最も重要な命令は、他の神を決して信仰しないというものでした。残念ながら、イスラエルは様々な神々や偶像を崇拝する部族や国家に囲まれていました。ソロモンは神殿の建設の労働力として、外国人を多くイスラエルに連れてきました。そういった労働者とともに偶像崇拝も到来しました。だれもが自分の人生で知っているように、自分達と同じではなく、異なる信念を持つ人達が常に周囲にいて、その信念や慣習の一部を取り入れずにいることは簡単ではありません(特にあなたの信仰が弱い場合)。これがイスラエル国民に起こったことです。

ソロモンは多くの点で偉大な王でしたが、彼の支配は厳しいものでした。 彼は国民に重い税を課し、寺院や自身のための豪華な宮殿を建てました。 とりわけこれは、イスラエル国を2つの王国(南ユダ王国と北イスラエル王国)に分裂させる原因となりました。

神は預言者を通して警告を送られる

イスラエルの国は神によって彼の民に選ばれましたが、ユダヤ人は繰り返し周りに住んでいた民の偶像を崇拝するようになりました。多くの場合、この偶像崇拝は、神が彼の民に許し難かった幼児の犠牲や性的不道徳などの慣行を含んでいました。

神は何度も何度も預言者を人々に遣わされ、従わなければ待っているのは死である、と警告するために旧約聖書の最後の節には、神が預言者に語らせた言葉が記録されています。イスラエルの敗北と亡命について神が彼の預言者を介して下したすべての予言は実現しました。

預言者の書の順序は、イスラエルの王たちを表記するために作成したのと似た図表に入れて、確認することができます。サムエル記上とサムエル記下、列王記上と列王記下、そして歴代誌上と歴代誌下の間の出来事は、まさに預言者がイスラエルの人々に警告しようとした事柄でした。

おおよその日付
預言者
旧約聖書の書
紀元前840年
オバディア書
列王記上と列王記下
紀元前835年
ヨエル書
列王記下、歴代誌下
紀元前760年
ヨナ書
列王記下、歴代誌下
紀元前740年
アモス書
列王記下、歴代誌下
紀元前730年
ホセア書
列王記下、歴代誌下
紀元前722年
列王記下、歴代誌下
イスラエルがアッシリアに攻撃をしかける
イスラエルがアッシリアに攻撃をしかける
紀元前705年
ミカ書、 イザヤ書
列王記下、歴代誌下
紀元前640年
ナホム書、 ゼファニヤ書
列王記下、歴代誌下
紀元前620年
ハバクク書
列王記下、歴代誌下
紀元前620年
エレミヤ書
列王記下、歴代誌下
紀元前605年
エレミヤ
クレーゲリーダー
ユダはバビロンに落ちる
南部から亡命したユダヤ人
南部から亡命したユダヤ人
紀元前600年
オバディア書
列王記下、歴代誌下
紀元前590年
エゼキエル書 ダニエル書
クレーゲリーダー
紀元前538年
ハッ外、 差茶rじゃ
エズラ記
以降ユダヤ人の入国が許可される
イスラエルに戻るには
紀元前450年
マラキ書
エステル記、エズラ記、ネヘミヤ記

敗北した国

旧約聖書の最後の3冊、ハガイ書、ゼカリヤ書そしてマラキ書は、亡命後のユダヤ人が以前の神への信仰を復活させ、神への崇拝(ユダヤ教)に再び忠実になることを奨励するために書かれました。

旧約聖書の最後の3冊、ハガイ書、ゼカリヤ書そしてマラキ書は、亡命後のユダヤ人が以前の神への信仰を復活させ、神への崇拝(ユダヤ教)に再び忠実になることを奨励するために書かれました。

何度か過ちはありましたが、彼らは新しい神殿を建てることさえできました。それはソロモン王の下で建てられた過去の栄光の神殿の影にすぎませんでしたが、それでもそこは自分の故郷にあり、ついに再び真の神を崇拝できる場所でした。

そして、預言者たちがイスラエルの没落を予測しているときでさえ、彼らの予言には救世主(メシア)に関する預言が混ざっていました。救世主は、神と彼の民の間で新しい契約を結ぶためにやって来る、というのです。

神は敗北した人々に、物事が最もつらいものに見えたとしても、未来はまだ神の手にあり、神は最高の創造物たる人類との関係を保つことを切望している、と信じるように言われました。

イエスの前後

歴史はすべて2つの部分に分かれています。イエスが生まれる前と生まれた後です。私たちのカレンダー年は、イエスが生まれてからの年数です。

私たちは今、旧約聖書以前の日付を、「キリストの降誕前」を意味するBCという呼称で表現しています。イエスが生まれた後の日付は「AD」で示されます。これは「主の年に」を意味するラテン語のフレーズ「Anno Domini」を短縮したものです。

イエスがメシアであり、神の子であると信じない人々がいます。そういう人達は、人類の暦からイエスを消し去りたいと願っています。そこで彼らは、「現在以前の時代」を表す「BCE」という呼称を使い始めました。しかし、私たちの「現在の時代」は、地上でイエスが過ごした時間という事実によって定義されているので、それは同じことを意味しているのです!前にお話ししました が、歴史はすべて、イエスが生まれる前と生まれた後の2つの部分に分かれています。



亡命後のユダヤ教(神の崇拝)

ユダヤ教の信仰は常に、罪の赦しを乞うために神に動物の生贄を捧げることで成り立っていました。神がアダムとエバに、罪のために死ななければならない、と告げたことを覚えていますか?ユダヤ人にとって、神が命じられたように動物を生贄にすることは、命の犠牲を罪と交換することを表していました。

ユダヤ人が亡命後にイスラエルに戻ったとき、預言者が、神を礼拝し神のすべての戒めを再び守るように勧めた、ということでした。

ユダヤ人(少なくともイスラエルに戻った少数の人々)はついに、「神は偶像崇拝と神に従わないことを容認しない」という教訓を学んだようでした。宗教的指導の自然な結果としてユダヤ人を指導するために立ち上がったユダヤ人の司祭は、忠実であること(国外の文化に影響されることなく、すべての神の律法に従うよう最善を尽くす)を決断した社会を作ることに貢献していました。これが、メシアであるイエスが生まれた社会でした。

古い契約の下で、神は彼の戒めに従った人々に健康と繁栄を約束されました。イスラエルの国は、神を信頼したとき、強く豊かになりました。イスラエルに戻ったユダヤ人が気づかなかったのは、イスラエルの没落により、古い契約が効力を失ったことです。p>

旧約聖書に登場する偉大な男性と女性

私たちはほんの数ページで長い時間のことを話してきましたが、聖書は神の偉大な人々の物語で満たされています。それらをぜひ知りましょう!以下は、その取り掛かりとなるリストです。聖書を読み始めると、間違いなく他にもたくさんこのリストを作成できる人がいるのがわかるでしょう。これらから始めてみませんか。その後、時間が経過してさらに読み進むと、「聖書の偉人」について自分のリストを追加していくことができます!章や節を見つけたら、それらを書き留めておきます。そうすれば、いつでも見つけられます!

ヨセフ:創世記37、 39-47
ギデオン:士師記6-8
Ester: Ester 1-9
エリヤ:列王記上17-18
ミリアム:出エジプト記1-2:10
サムソン:士師記 13-15
エリシャ:列王記下2、4-8:15
ラハブ:ヨシュア記2
デボラ:士師記4-5

さあ読みましょう!

先に進む前に、上記の節またはこれまでに引用された節の一部を調べるには、今が良い機会かもしれません。「章と節」の参照を調べられるようになることは素晴らしい練習になるでしょう。